若手医師のための勉強・留学情報ブログ〜プライマリケアへの道〜

2016年卒。プライマリケア医を目指して、現在診療所で働いています。Family Medicineでの臨床米国留学を目指しています。若手医師、医学生さん向けに日々の勉強についてシェアしていきたいと思います。 なお、ここで作成した資料につきまして、間違いやご意見などございましたらご指摘頂けたら嬉しいです。記載内容を二次利用などする際は私の方では責任を負いかねますので、よろしくお願い致します。

★公開!! オススメCSスカイプレッスン★

現在絶賛インタビューシーズンのため、更新が滞っておりました。もしマッチしたら詳細を全て書くつもりですが、私のようなNon U.S IMG(アメリカ非在住の外国人)にとって、米国臨床研修マッチングはとてつもなく厳しい世界です・・・。良い報告ができるよう、引き続き頑張りたいと思います。

 

さて、先日、私がSTEP2CS受験で最もお世話になったスカイプ講師が、このブログを探しあててくれました。This is a very nice blog. Please include my name in your blog(and web page link),if you can.とのことでしたので、以前は私に連絡を頂いた方のみにお知らせしていた、オススメスカイプレッスンをついに公開したいと思います。

講師名はDr.Pumaです。Dr.PumaはUSMLE STEP2CS合格における最強講師です。私は全て彼の言う通りに勉強し、本番も彼の"Protocol"通りに全て進めた結果、合格にたどり着きました。全世界の受験生を長年教えてきた莫大なデータとエビデンスが彼の武器です。(彼の言葉を引用してます。)現在は9日または18日コースを選べるようです。最初は短期のお試しコース(私が受講した当時はは5日コース、現在の7日コースに相当すると思います。)を受講します。そして誰もがRed flag状態と言われます。私もそうでした。しかし、短期コースで勉強のコツをつかみ、彼の"Protocol"をもとにFirst Aidのケースを全て項目ごとに分解し、自分なりのProtocolを作成し、徹底的に再現できるように練習しました。そして約1ヶ月半後に受講してみたところ、"Very good"とコメント頂き、18日コースを終える頃には"You will pass"と強く背中を押していただけるレベルにまで仕上がりました。Kaplanでボロボロに言われて凹んだときも、絶対に受かるとメンタル面でのサポートもしてくれました。彼なしでCSを合格することはできませんでした。受講料は高めかもしれませんが、間違いなくそれ以上の価値があります。もはやDr.PumaはCS対策における必須講師と言えるでしょう。

USMLE STEP2CSを受験する方はDr.Pumaを受講してみてください!!

申込・詳細リンク→ https://www.drpuma.net

USMLE対策〜オススメウェブサイト〜

いつも記事を読んで頂き、ありがとうございます。fbなどでは宣伝はしていないのですが、徐々に閲覧してくださる方々が増えてきて、非常に嬉しく思っております。

 

今回はオススメウェブサイトについてです。

USMLE対策は日本人にとっては非常に狭き門です。 STEP1はかなりの方々がブログやウェブページを作成しておられますが、 STEP2CK,  STEP2CS,  STEP3, マッチングになるにつれてどんどん情報量が少なくなっていきます。

そんな中、有用なのがfacebookUSMLE対策グループです。特にこのUSMLE  STEP3 preparation groupは非常に頼りになります。

 STEP3に限らず、 STEP1や2にも使える情報やPDFが転がってるのでとにかく登録しましょう。

https://m.facebook.com/groups/USMLEStep3Forum/?ref=group_header&view=group

 

私もそうですが、USMLE受験者一個人の情報発信は受験した時点の情報に過ぎず、当然ですが情報のアップデートは困難で、その情報も私個人のバイアスがかかります。その点、このfbグループは世界中の受験者がリアルタイム情報を投稿しています。USMLEや出版社から怒られるんじゃないかというレベルで色んな情報、PDFがドシドシアップロードされます。私もここの情報をもとにメインで対策しましたが、このサイトなしでは合格は勝ち取れなかったと思います。passiveに情報を集めるのに非常に有用ですので、ぜひグループ登録してみてください!

他にもオススメグループなどありましたらシェアします!こんな情報欲しいなどのリクエストにもお応えしますので、メッセージお待ちしております!

 

USMLE STEP3〜受験地での過ごし方編〜

USMLE STEP3はアメリカ受験になります。日本から最寄りの受験地、グアムで私は受験しました。

 

⓪グアムについて

言わずと知れたリゾート地です。成田空港から飛行機で南に3時間です。観光の中心地はタモン地区と呼ばれ、多くのリゾートホテルが立ち並んでいます。日本語の看板もあちこちにあり、治安も比較的良い印象です。時差も1時間しかないのでグアムが日本人にとっては最適なのではないでしょうか。観光も兼ねていたので滞在期間は7日間にしましたが、最短でいけば3泊4日でも大丈夫だと思います。

 

①オススメ宿泊先

地理的にはタモン地区であれば、どのホテルに泊まっても良いと思います。僕は一番近めのウェスティンホテルにしました。追加料金はかかりますが、朝から深夜まで使える、飲み放題、軽食も3食でるWifi付きラウンジ(ロイヤルビーチクラブ)があります。私はここに引きこもって勉強しておりました。心地よい音楽、景色、静かな雰囲気、どれを取っても試験勉強に最適です!!

試験会場へはタクシーで行きましょう。歩いて下見に行きましたが治安的に危ない道が多かったので、試験2日間はホテルに頼んでタクシーを呼んでもらいました。

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ウェスティンホテル

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ロイヤルビーチクラブの勉強スペース

 

 

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ロイヤルビーチクラブからの眺めです

②受験会場

以前はこのタモン地区からかなり離れたところに試験会場があったようですが、私が受験した2019年3月時点では、タモン地区から歩いて30分ほどのところにあります。グアム銀行の入ったビル、Guam finance centerの3階のPrometricにあります。

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試験会場のグアム銀行

 

以上、受験地編でした。STEP3編も以上になります。わからないことなどありましたら

遠慮なくご連絡ください。

〜オススメ本+勉強法〜USMLE STEP3

USMLE STEP3 の具体的な勉強法および教材についてです。まず、大前提として、STEP1や2CKと異なり、STEP3は合否のみが重要です。

平均点は226、合格最低点は196、私は213で−1SDに入るくらいなので、下から20%くらいの位置でしょうか。点数は低めですが合格最低点にはある程度余裕はあったのかなといった感じです。そんな目線で読んでみてください。

 

①問題集

www.uworld.com

 

おなじみのUworldです。本番も2日目はほぼ全部、1日目は部分的にUworldとそっくりの問題が出ます。問題集はこれのみで良いでしょう。

Qbank(MCQ1200問)、CCS(本番形式のシミュレーションケース51問、解説だけのケース45問程度)、Biostatistics(統計学の例題+解説)、Simulated test 1,2(模擬試験2回分)があります。購入の仕方にはいくつかありますが、全部セットがオススメです。解き方はSTEP1, 2CKのときと同様、自分にあった方法で良いかと思います。私は臓器ごとに40問解いて内容をEvernote, Ankiという自分で作る単語帳に入れて、Ankiだけは毎日必ず解くという方法でやっていました。

CCSについては、CCS interactive case51問だけで良いと思います。解説のみの45題はわかりにくく、冗長な文章なので私は数問読んで諦めました。下記の

Shaher'sテキストとUworld interactive casesだけで十分

でしょう。

apps.ankiweb.net

 

②模試

STEP1, 2CKでは王道と言われていたNBMEの模試ですが、STEP3になると本番スコア予測が出ないそうです。時間的余裕もなかったので、私はUSMLE Worldの模試2回分のみを解いて本番に臨みました。結果は試験2週間前に受けたSimulated exam 2の210とほぼ同じスコアでした。CCSを仕上げたらもっと伸びたかもしれません。

USMLE WorldのSimulated exam2回分のみで十分でしょう。

 

③教科書

Master the Boards USMLE Step 3

Master the Boards USMLE Step 3

 

 基本の教科書。いくつか選択肢がありますが、ネット上のレビューが多かったのがこのMaster the boardsです。空白スペースも割とあるので、Uworldの情報をここにも書き込んでいました。これを読んでいたおかげで解けた問題も結構ありましたのでオススメです。

 

First Aid for the USMLE Step 3, Fourth Edition

First Aid for the USMLE Step 3, Fourth Edition

 

 購入してパラパラ読みましたが自分に合わなかったのでやめました。こちらで対策された方もいらっしゃるようなので、勉強しやすい方で良いでしょう。

 

First Aid for the USMLE Step 1 2019,  Twenty-ninth edition

First Aid for the USMLE Step 1 2019, Twenty-ninth edition

 

 STEP1のバイブル、STEP3で重要な役割を果たします。試験1日目にSTEP1形式の問題が結構出ます。Microbiologyおよび全分野のPharmaだけで良いと思います。薬剤の作用メカニズムを復習しておきましょう。

 

 

Shaher's CCS book. USMLE 3

Shaher's CCS book. USMLE 3

  • Omar Shaher, MD
  • 医学
  • ¥3,000

 CCSの入門にはこれが最適です!! Uworldのシミュレーターは模範解答がなく、いつどこで何をクリックするのが正解か教えてくれません。この本は一挙一動、画面をPDF化してくれていて非常に勉強しやすいです。これを解いた後にUworldのCCSのInteractive caseをやりましょう。

 

 

その他、日本語の本で役に立ったものを列挙します。どれも日常診療にも役立ちますし、オススメです!!

 

抗菌薬の考え方,使い方 ver.4   魔弾よ、ふたたび…

抗菌薬の考え方,使い方 ver.4 魔弾よ、ふたたび…

 

感染症の問題、結構多いです。 STEP1でも助けられましたが、今回もまたV4のお世話になりました。本当にオススメです。

 

やさしく解説甲状腺疾患の診断と治療: 甲状腺を専門としない医師のために

やさしく解説甲状腺疾患の診断と治療: 甲状腺を専門としない医師のために

 
レジデントのための腎臓教室〈ベストティーチャーに教わる全14章〉

レジデントのための腎臓教室〈ベストティーチャーに教わる全14章〉

 
血液内科 ただいま診断中!

血液内科 ただいま診断中!

 
精神科の薬がわかる本 第4版

精神科の薬がわかる本 第4版

 

 

以上かんたんではありますが、勉強法および教材編でした。

次回は試験本番やグアムについてなど事務的な内容を書こうと思います。

USMLE STEP3〜概論〜

USMLE STEP3 無事に合格しました!!

本来レジデンシー開始1年後以降に受ける試験ですが、私たちIMGは働く前でも受けることができます。さらにマッチングに有利になるらしい(働いてるときにSTEP 3を受ける必要がない、働く前からレジデンシー1年目終了時の試験にすでに合格している、アメリカの医学生はSTEP3を持っていないので差別化になるなどの理由)ので、受けてしまいました。

 

アメリカ人レジデントにとってはめっちゃ簡単な試験らしいです。みんな3週間くらいの準備期間で何と96%が合格、IMGの合格率は80%程度のようです。

かんたんなようなイメージを持つかと思うのですが、実はこれがかなり難しい試験です。内科、外科、産婦人科、小児科、精神科、医療倫理、文献の批判的吟味問題、予後因子の問題など、実臨床に即した問題が出ます。例えば各疾患の最大リスク因子、パッと出てくるでしょうか。高血圧症なら体重なのか塩分なのかタバコなのか、各種悪性腫瘍ならタバコなのかアルコールなのか。絶妙に知らないとこをつつかれます。産婦人科なら妊娠週数ごとに行うべき検査が列挙できる必要があります。精神科なら各精神疾患の診断基準、症状持続期間、予後因子などの把握も必要です。つまり全分野網羅的に特に治療、予後に関しての細かい知識が聞かれます。日本だったら専門医試験レベルの問題も含まれているのではないでしょうか。

私は合格率の数字を最初は鵜呑みにして勉強していたところ、直前1ヶ月で相当追い込まれることになりました・・・。油断は禁物です・・・

 

試験の構成は2日間、1日目 7時間 2日目 9時間です。

STEP3を受ける段階になれば、皆さん慣れっこかと思いきや、本番は本当にきついです。1日で終わってくれたら大したことはないのですが、この2日という期間が問題です。1日目、2日目それぞれ予約を取るのですが、試験日程は2日連続で予約することをオススメします。日にちが空いてしまうとその期間とんでもないモヤモヤ感に襲われると思います。私は2日連続に受けましたが、それでも翌日までの時間が憂鬱で仕方なかったです。

 

試験の構成はおなじみのMCQとCCS(Computer-based Case Simulations)という新形式の問題があり、このCCSが試験の明暗をわけます。

1日目

おなじみのMCQです。1ブロック60分で38-40問×6ブロックです。時間は結構ギリギリ。なぜかSTEP1みたいな問題が多数出ます。(Microbiology, mechanism of medication,  先天性疾患の遺伝形式がやたら出ます。)

また、臨床試験(介入試験が多い)の論文を読んで、それを実患者に当てはめる問題が10%弱出ます。かなりの割合です!! 私は文献の批判的吟味はあまり自信がない方ですが、CIの解釈、バイアスの理解ができれば大体いけると思います。

 

2日目

MCQの続き。1ブロック45分で30問×6ブロック+CCS 13ケース

1日目より難しく、より実践的知識を問われます。時間は割と余りました。

 

※ CCSについて

CCSは患者模擬診療ソフトウェアを使った試験です。ケースが始まったら、必要ならモニター装着、身体診察、必要な検査入力、治療薬選択を行います。

概要についてはUSMLEのウェブサイトで動画がありますので、まずはこれを見ましょう。

https://www.usmle.org/practice-materials/#tab_step3_ccs

USMLE公式の本番と同様のソフトウェアがありますが、設定が鬼めんどくさいです。

Windowsでしか動かず、各種パソコン設定を変える(言語を英語設定にしてから・・・)必要があります。一応やり方はウェブサイトに書いてありますが、わかりにくいです。私は3時間ほどパソコンと格闘して諦めかけた時になぜか急に使えるようになりました。6ケースのシミュレーションがあり、本番そっくりです。

ケースの具体例ですが、例えば意識障害なら、まずはSpO2測定、酸素投与、ルート確保、モニター装着(林先生の「さるも」です)、次に身体診察(GA, HEENT, Neuro, Chest, Abd, Limb)をして、残りの「ちょうしんき」をやりつつCBC, BMP, PT/PTT/INR, ABG, U/Aなど基本オーダーを入れつつDo DONT+CT、脳出血ならICUに移動してから禁食にして 尿測してA lineいれてニカルジピンを流しながら血圧管理、脳外科コンサルト、必要なら気管挿管も・・・こんな感じで続きます。林先生の「さるもちょうしんき」がこんなところでも活躍しますし、初期救急対応やケースシミュレーションでの経験が物を言います。重要ケースとしては、ACSDKA、急性腹症、気胸、子宮外妊娠などがあります。全分野満遍なく出ます。

非常に大事なことがあります。それは、CCSには足切りがあるということですつまりMCQでどれだけ稼いでもCCSが悪すぎると不合格になるようです。国試の必修落ちみたいな感じです。私はこのCCS足切りの事実を1ヶ月前に知り、慌ててCCS対策を本格的にやりました。何とか1ヶ月で間に合いましたが、今思うと本当にヒヤヒヤです(^^;;

 

 

以下、そのほかの概要です。

①申し込み FSMBのウェブサイト、申し込みの過程でアメリカの住所が必要です。

知人の方に借りましょう。

https://portal.fsmb.org/MyFsmb/?_ga=2.236629250.2065915126.1553836495-1600049924.1553836495

試験の申し込みはおなじみのPrometricから行います。以前は試験会場にOpen office hourを直談判する必要があったようですが、STEP1や2CKの時と同じ流れで普通に申し込みできました。

なお、申し込みの過程で書類をNotarizeする必要があります。つまり、公の場で偽りなく、受験者本人が記入、申し込みをしたという証明をする必要があります。「アメリカ大使館で書類をNotarize」というネット情報が多数出回っていますが、わざわざ大使館に行かなくても申し込みできます。私は現在北海道の東の方、道東に住んでいますが、そこの公証役場で普通にできました。田舎の公証役場でもできたので、全国どこでもいけると思います。近くの公証役場で申し込みしましょう!!書類を公証人の前でサイン、作成したらそれをEMSで郵便局からFSMBに送ります。

www.koshonin.gr.jp

 

②受験地 アメリカ領土ならどこでも受けれます。グアムは時差1時間かつ成田から3時間なのでオススメです。観光もできます🇬🇺

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グアムの試験会場、グアム銀行です。

このグアム銀行の3階に皆さんおなじみのPrometricがあります。試験の流れはSTEP1, 2CKと同じです。

 

③準備期間 6ヶ月

 

以上が概要になります。長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回は勉強法、教材編です。

 

 

 

USMLE STEP2 CS〜ICE+本番の流れ〜

STEP 3の受験で少し間が空いてしまいました。CSでSEPの次に大事なICE、つまり何を問診するか、何をカルテに書くかです。本番の流れもあわせて記載します。

 

Introduction 

クリップボード、メモ用紙、ペンを手に持ちながら部屋の前で待ちます。患者概要(年齢、性別、主訴、バイタルなど)の書いた紙はドアのボックスの様なものに隠れており、合図があったらその箱の前面を持ち上げて紙をみます。ネイティブの方は一瞬で部屋に入りますが、無視して自分のペースで行きましょう。メモ紙の使い方をここでお伝えします。私のメモ用紙の使い方です。

 

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メモ用紙一例

 

乱筆ですみません。以下作り方です。

① 紙に大きな十字線を入れて4分割にする、上から少し幅を取って横線を入れて、計6分割にする

②左上のブロックに、患者情報を書き込む、かんたんでOKです

 50yo M 患者名、主訴 

③右上のブロックに3つ鑑別を記載、問診項目の備忘録として使用

④左真ん中ブロックにOPQRSTAAA(その他何でもOKです)など現病歴のゴロを記入

⑤左下ブロックに臓器別症状のリストの頭文字を書き加える

 Chest painなら、胸部症状、呼吸器症状リストなど。頭文字の横に症状の有無を

 問診しながら◯✖️でどんどん書き込む

⑥左下ブロックに、ROS症状を聞く、症状に関係ないことだけどHead to Toeのイメージで念のためいくつか記載、一応含めるものの例としてはWeight change, Appetite change, Urinary symptom, bowel movement changes, mood changes, Occupationなど生活背景的なものです。ここも自分なりの頭文字を書いておきます。

⑦右真ん中ブロックにPMH, Allergy, Medication, Hospitalization, OB/GYN, Family history, Social history, Sexual historyなどを頭文字だけ記載、問診に応じて詳しく記載

右下ブロックは余白スペースです

 

この紙の使い方をマスターすると、左上から左下、右上から右下に行くだけで問診の流れを綺麗に再現できるだけでなく、最強の備忘録として自分を助けてくれます。

何を聞くかどうかは置いておいて、紙の使い方としては我ながらかなり使いやすいと感じています。

 

② Opening

以上のメモが身作成を終えたら、ドアを2回ノック後、May I come in ? でYesと聞こえたら入室します(言われないケースもあると聞いたことがありますが、私は12ケースともお返事をもらえました)

常に愛想よく振舞いましょう。入ったら基本は笑顔で話します。

Hello, Are you Mr. 〜? OK, Nice to meet you Mr 〜?, My name is 〜. I'm going to be your doctor today. I'll ask you some questions and do some physical exam. Is it OK?

May I have a seat here?  What has brought you here today?

言い回しは自分の慣れたものでOKですが、こんな感じで進めていきます。

※カプランではやたらドレープがどうこう言ってきますが、無視してOKです。理由はドレープは最初から患者さんの膝にかかっているか、そもそも存在しないかのどちらかなのでHere's a drape for youなんて言うタイミングがないからです。業界大手なのに試験情報のアップデートがなぜされていないのか、本当に謎です。

 

history taking

いよいよ問診スタートです。先ほど書いた問診用紙をもとに

HPI→Associated symtoms→ROS→Social questions→Summary→Physical exam→Closureへと続いていきます。Social quesitonsまでは①で書いたのでSummaryからいきます。一通り問診を終えたところで、いったんまとめます。

Let me summarize your history, you have come here for chest pain, it started 1hr ago, it is getting worse. It is constant pain and associated with nausea, vomiting and shortness of breath. Is that correct? 

こんな感じでワンクッションをおきます。これは自分の聞いたことが正しいかどうか、フィジカルやカルテに移行する前に自分の問診事項を再認識するブレインストーミングの役割も果たしています。①で書いたメモ紙を左上から左下に読むだけでスラスラ言えます。

Physical examは人それぞれで良いと思いますが、私はルーチンで胸腹部以外のHead to toeを視診、触診で軽くやった後に、主訴に関係する部位(胸腹部など)を確認するようにしていました。これをやると一通り網羅的にできるようになります。全部の主訴で胸腹部はいらないと思います。右手首の痛みで来た人に胸部や腹部診察をしている暇はありません。

Closureはいつも同じやり方でいきましょう。私はこんな感じでやってました。

Now Mr〜. Thank you for answering my questions. Let me tell you my impression.

Your 〜 is likely due to  〜, which means 〜(平易な英語で疾患名を説明).

However I have to rule out more severe conditions such as 〜(must r/o, 重篤な疾患)

So I will order blood test, image test, 〜 if necessary

Is that clear ?, Any questions so far ?

OK. I'll get ready for the tests and see you soon later, good bye. Good to see you. 

 

④カルテ

まず書き方の前に、普段からUS配列のキーボードで練習しておきましょう。タイピングのスピードは本当に重要です。僕は最低 50 words/minくらいでした。タイピング練習サイトがたくさんネット上に転がってるのでお好みのもので練習しましょう。

私はこんなのを使ってました。

https://www.typing.com/student/lessons

一例として私のカルテの書き方(簡略版)です。

現病歴

HPI: A 45 yo M c/o chest pain presented to the clinic. It started 1hr ago, constant, sharp pain, 10/10 severity. It is associated with nausea/vomiting/shortness of breath.

No palpitation/cough/edema. 

ROS: No vision change/weight changes/appetite changes

PMH: 

Alls:

Meds:

FH:

OB/GYN:

SH:

 

身体診察

VS:(ここはカルテの別ページにバイタルサインが羅列してあるのでコピペします)

GA: No acute distress

HEENT: mouth no swelling/exudates/redness

Chest: Heart sound: S1S2 normal, no m/r/g, RRR

Lung; CTAB, no wheezes/crackles

Limb: No rash/edema/redness

 

鑑別診断(最大3つまでで良いです)

診断名を書きます。そして根拠所見を今までのカルテからコピペします。体裁にこだわっている時間はないので、ひたすらコピペです。

 

必要検査

CBC

BMP

U/A

ABG

SpO2

Heart U/S

CXR

 

こんな感じです。使える略語はUSMLEのウェブサイトに載ってます。カルテではそこに載っている略語だけ使いましょう。

https://www.usmle.org/pdfs/step-2-cs/cs-info-manual.pdf このPDFはUSMLEが発行している公式のものです。略語以外にも重要な情報がたくさん書いてあるので、受験する方はぜひ読んでみてください。

 

以上が本番の試験の流れ及びICEになります。

具体的に自分なりの問診事項、ゴロセットなどをどのように作るかは次回また記載します。わからないことなどございましたら、遠慮なく連絡ください!!

 

 

オススメ本〜USMLE STEP2 CK〜

オススメ本シリーズ第3弾!! USMLE STEP2 CK編です。

私は国試1週間後にCKを受験しました。国試はほぼ無視してCKの1/10くらいしか時間を割かなかったのですが、そのせいで本番えらく緊張した覚えがあります。しかし、CK本番になると案外国試の知識が役に立つと思いました。内科はCKと国試では月とスッポンですが、産婦、小児、マイナー科目はそんなに難易度的に差は大きくなく、結構役立ちました。それではお待ちかねの紹介です。

①全般 

USMLE Step 2 CK Lecture Notes 2019: 5-book set (Kaplan Test Prep)

USMLE Step 2 CK Lecture Notes 2019: 5-book set (Kaplan Test Prep)

 

まず第一に、STEP1におけるFirst Aid的な本は存在しません。これはCSやSTEP3においてもそうです。STEP1のときはFirst Aidに泣かされますが、いま思うとバイブルがあっただけ有難いと思えてきます。

5冊あってボリュームが大変ですが、なかなか良い本だと思います。スペースも割とあるので、UWorldの内容をしっかり書き込めます。

  

イヤーノート 2020 内科・外科編

イヤーノート 2020 内科・外科編

 

STEP1に限らず、CKでも役立ちます!!Lecture noteと二本立てで行きましょう。

 

First Aid for the USMLE Step 2 CK, Tenth Edition

First Aid for the USMLE Step 2 CK, Tenth Edition

 

 STEP1でのFirst choiceですが、CKでは微妙です。私も買いましたが、Lecture noteに切り替えました。アップデートも遅めですし、いまいち好きになれずにやめました。好みによる所も大きいと思うので、Lecture noteとFirst Aidの好きな方を使うのでも良いと思います。

 

 

ワシントンマニュアル 第13版

ワシントンマニュアル 第13版

  • 作者: ?久史麿,和田攻
  • 出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル
  • 発売日: 2015/03/02
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

図表やチャートが秀逸ですし、覚えやすく、試験対策に限らず本当にオススメです!

日本語なので覚えやすい!!

 

②その他諸々 

日本語の総合診療向けの本でCKに役に立ったものを並べます。どれも取っつきやすく、本番でも役立ちました。

 

・内科系 

ジェネラリストのための内科外来マニュアル 第2版

ジェネラリストのための内科外来マニュアル 第2版

 
内科診療 ストロング・エビデンス

内科診療 ストロング・エビデンス

 
考えるER-サムライ・プラクティス

考えるER-サムライ・プラクティス

  • 作者: 志賀隆,舩越拓,嘉村洋志,高橋仁,本間洋輔,中島義之,森浩介,東秀律
  • 出版社/メーカー: シービーアール
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: 単行本
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研修医当直御法度 第6版 ピットフォールとエッセンシャルズ

研修医当直御法度 第6版 ピットフォールとエッセンシャルズ

 
電解質輸液塾

電解質輸液塾

 
レジデントのための糖尿病・代謝・内分泌内科ポケットブック

レジデントのための糖尿病・代謝・内分泌内科ポケットブック

  • 作者: 野田光彦,田中隆久,辻本哲郎,小菅由果,財部大輔
  • 出版社/メーカー: 中山書店
  • 発売日: 2014/05/23
  • メディア: 単行本
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・整形外科 

手・足・腰診療スキルアップ (CBRレジデント・スキルアップシリーズ (4))

手・足・腰診療スキルアップ (CBRレジデント・スキルアップシリーズ (4))

 

 

・皮膚科

 

産婦人科

 

病気がみえる vol.9 婦人科・乳腺外科

病気がみえる vol.9 婦人科・乳腺外科

 
病気がみえる vol.10 産科

病気がみえる vol.10 産科

 

 

まとめ

日本語本が相当有効なのがCKの特徴かと思います。 必要な知識の種類は同じ、より実臨床に近い知識が求められる試験です。STEP1よりは遥かにとっつきやすいので是非頑張ってください!!

オススメ本〜USMLE STEP1〜

ちょっと話は戻りますが、USMLE STEP1のオススメ本です。

 

①全般

First Aid for the USMLE Step 1 2019,  Twenty-ninth edition

First Aid for the USMLE Step 1 2019, Twenty-ninth edition

 

 USMLE STEP1におけるFirst Choiceです。この本の隅から隅までを覚える必要があります。かなりきついですが、UWorldなどオンライン問題集を解いてFirst Aidに書き込む作業をひたすら繰り返します。後で参照するので、綺麗に書きましょう。UWorldの図表をはるのも効果的だと思います。

私は恥ずかしながら80%くらいしか暗記しきれずに受験したのですが、スコアは230に届きませんでした。完璧にすれば230はカタいと思います。スコアのお話はまた次回書きます。

 

 

イヤーノート 2020 内科・外科編

イヤーノート 2020 内科・外科編

 

 日本の国試のバイブル、というか国試に留まらず、内科外科疾患の基礎知識の確認にいつでも最適な教科書と言えるかと思います。ここまでのクオリティの教科書は国内外問わずそうそうないと思います。STEP1の知識も案外書いてあります。ネイティブの方は別として、私たち日本人にとっては知識のインプットは圧倒的に日本語の方が効率が良いです。First Aidとイヤーノートの二刀流でいつも調べていました。

 

②Behavioral science

 

BRS Behavioral Science (Board Review Series)

BRS Behavioral Science (Board Review Series)

 

 我々日本人にとって鬼門の分野かつ試験のヤマの分野がBehavioral scienceです。

直訳すると行動科学、実際の内容としては精神科+小児発達+医療倫理といった感じです。私たちの日本人医師としての感覚で行くとミスる項目、考えもしない項目が多いため、難しいです。例えば、輸血拒否の親の子供が輸血が必要になった時にどうするか、確実に胎児が危険なのに治療を拒否する妊婦にどう接するか、予約時間外にクリニックに受診を熱望してくる患者に何と言うかなど案外難しいセッティングの問題が待っています。この本を僕は2周しましたが、それでも平均点以下という結果でした(^^;;

 

③生化学 

イラストレイテッド生化学 原書7版 (リッピンコットシリーズ)

イラストレイテッド生化学 原書7版 (リッピンコットシリーズ)

 

 本当に細かいことを聞かれる生化学です。代謝回路の細かい補酵素なんかも聞かれます。日本語版でも良いと思います。First Aidだけだとわかりにくいところが所々あるので、これで補強すると良いでしょう。

 

感染症

これもかなりマニアックなところを聞かれる感染症です。例えばCandidaの種類ごとの抗真菌薬の使い分けなど、なかなか手の届かないところもガッツリ出ます。この本はアメリカ風のマンガの挿絵みたいなイラストが大量に書いてあり、案外これが頭に残ります。地域流行真菌症の覚え方のところにミシシッピ川やミサイルが書かれていたのを4年たった今でも覚えています。一通り読むと試験対策だけでなく、普通に勉強になります。

 

抗菌薬の考え方,使い方 ver.4   魔弾よ、ふたたび…

抗菌薬の考え方,使い方 ver.4 魔弾よ、ふたたび…

 

待望のVer 4の出た、岩田先生の定番本です。この本よりわかりやすい感染症治療の本を私は読んだことがありません。受験当時はVer 3でしたが、これを通読していたおかげで4問ほど即答できました。Ver 4ものめり込むように読んで2日で読み倒しました。本当に名著です。

 

⑤ 解剖学 

グレイ解剖学 原著第3版 電子書籍(日本語版・英語版)付

グレイ解剖学 原著第3版 電子書籍(日本語版・英語版)付

  • 作者: Richard Drake,A. Wayne Vogl,Adam W. M. Mitchell,塩田浩平,秋田恵一
  • 出版社/メーカー: エルゼビア・ジャパン
  • 発売日: 2016/02/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 グレイじゃなくても良いと思いますが、何かしら参照するものは必要でしょう。受験当時はありませんでしたが、最近はハイパーリアルな解剖アプリもあるので、こちらでも良いと思います。オススメやつを貼っておきます。

Human Anatomy Atlas 2019 on the App Store

「Complete Anatomy 19 for iPad」をApp Storeで

 

 

 

 

 

オススメ本〜STEP2 CS〜

オススメ本シリーズ第1弾です。オススメ本シリーズでは私が読んで良かったというものを紹介していきます。今回はCSで良かったものをあげます。といってもこれ一択です!! 

First Aid for the USMLE Step 2 CS, Sixth Edition

First Aid for the USMLE Step 2 CS, Sixth Edition

 

この本だけあればすべて解決します。私の受験直前にとても使いやすい形に改訂されています。

各質問リストに模範解答(どのように話せば良いか)まできっちり書いてあります。

これで劇的に対策が楽になると思います。使い方は「困難は分割せよ」です。

細かいことはSTEP2 CS対策〜ICE編〜でお話ししますが、

「主訴ごとにそれぞれのゴロを作る」ことになります。

想定されるケースは細かいのも含まれると100個以上ありますが、100通りのゴロを覚えるなんて非現実的ですし、覚えられたとしてもそんなの本番の緊張で全部吹っ飛びます。しかも経験のない主訴が来た時に思考停止に陥ります。私もゴロを作りましたが、30個くらい覚えればあらゆる主訴に対応できる方法

がありますので、それをICE編で書きたいと思います。

USMLE STEP2 CS対策 〜CIS編〜

CISはコミュ力、思いやりのことです。

私たち日本人にとっては得意分野かもしれません。

日常診療においても思いやりの一言は無意識に出ていることと思います。

CSにおいてはこれでもかというほど思いやり(Sympathy)を挟み込みます。

 

例)つらそうな所見→I'm sorry to hear that

相槌→I got it. Go ahead. OK. I see

プライベートな質問→All of the information you give me here is completely confidential.

質問はあれば聞いてください→If you have any questions, please feel free to ask me.

 

ちょっとやり過ぎかなくらいでちょうど良いと思います。

CISで落ちることはまずないと思うので、SEP, ICEに集中しましょう。

 

次回のICE編の型解説でも追加で記載します。

 

 

 

 

USMLE STEP2CS対策 〜SEP編〜

USMLE STEP2 CSの最大の壁、SEPです。

帰国子女の方は読み飛ばして頂いて結構ですが、私のような海外居住経験のない日本人にとっては最も大事な項目です。

大事なことなので何度も言います。

SEP(英語力、発音)、それが問題だ

これを克服するのに重要と考えられるのは以下の項目です。

①自分なりの型を作り、毎回同じことを言う

②ネイティブと何度もFirst aidのケース練習

 

①はICE(問診、カルテ力)ともかぶるのでICEの項目で説明します。

主訴に応じた型以外の部分、導入、カウンセリング、Closureのセリフは毎回同じにします。主訴ごとの質問の仕方も基本は同じなので、医学的質問事項、医学単語以外の構造は全て同じものにします。喋れば喋るほど発音のズレが目立ちます。「短く、シンプルに」これが原則です。

 

②ただ練習するだけではダメだと思いました。

私はケース練習で発音で指摘されることはほとんどありませんでしたが、それでもスレスレなのが、今のSEP採点です。通じるのは当たり前の時代になってしまったのかもしれません・・・

①の基本の型をネイティブの方と何度も練習し、「発音を完璧に仕上げたい」ことを明確に伝え、なるべく指摘もらうようにお願いしましょう。これが地道ですが、合格への最短の近道になるはずです。

 

日常的にネイティブの方とお話できる環境にいない人がほとんどだと思います。私ももちろんそうでした。大手だとConsocio(Skype)を使っている方が多いと思います。

私が使用したオススメSkype講座もいくつかあるのですが、講義内容の秘匿性の問題もありますので、受験を決意した方でコメントあるいはメッセージを頂いた方にのみご案内いたします。

 

次回は引き続きICE,CIS編をお届けします(^ ^) 

USMLE STEP2 CS(Clinical Skills)〜概論〜

USMLEの最難関、STEP2 clinical skills(CS)についてです。

合格するだけなら前回までに解説したSTEP1, STEP2CKはさほど難しくはありません。CSはスコアは関係なく合格することが大事です。受け直しは可能ですが、一度でも落ちるとマッチングに響くようです。

(1発合格を条件としているプログラムも多いです。)

しかしその合格が「日本人にとっては」非常に難しいです。

私は2017年12月にCSを受験しましたが、その直前の秋に衝撃のニュースが届きました。なんと、ボーダーが10%も上がるとの内容でした。試験直前についてないなと激萎えしたのを今でも覚えております(^_^;)

 

試験形式は12症例(4症例☓3、休憩2回、1回はケータリングの食事つき)の問診+身体診察(あわせて15分)+カルテ(10分)になります。細かいことは本番編でお話しますが、公式サイトのこの動画を見るのが手っ取り早いです。

https://www.usmle.org/step-2-cs/

 

スコアの構成成分は

 

ICE(Integrated Clinical Encounter)=問診力、カルテ作成能力

CIS(Communication and Interpretation skills)=コミュ力、思いやり

SEP(Spoken English Proficiency)=英語力、流暢さ

 

の3つです。3つすべてで合格点を取る必要があります。

 

話をわかりやすくするために、私のスコアシートを提示します。

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日本人で問題になるのは唯一、SEPのみです!!

私も画像にある通り、スレスレでした(^_^;) 私の英語力はTOEFL未受験、外国居住経験無し、英検準1級程度であり、日常会話、病院英会話はなんとかなるものの、英語字幕なしの映画は到底無理、スピーキング力はたかがしれている状態での受験でした。

ICEはケースの対策をして回数を重ねれば必ず点を取れます。勉強をしているとこのICEが最も大事に思えてくるのですが、合否に関わるのはここではありません。CISも後に記載する思いやりセンテンスをとにかく挟めばOKです。

しかし、帰国子女、ネイティブでなければSEP用発音矯正が必須です。最近日本人のSEP単発落ちが非常に増えているようです。原因は2017年秋のボーダーアップによるものと思われます。私は特にSEP単独対策はしませんでした。理由はオンラインCS講座で発音を特に指摘されることはなかったからです。本番の試験でも聞き返されることもありませんでしたが、それでもスコアはギリギリでした。何が問題なのかと考えるとそれぞれの発音のクオリティだったのだと思います。こうしておけばよかったのではという具体的な対策方法は各論で書いていきます。

 

ちなみにICEは複数のドクターによるカルテ採点で、SEP, CISは模擬患者さんたちによる採点です。模擬患者さんたちの評価を重要視していることが点数配分からも見て取れます。

 

最後に概論の重要事項のおさらいです。

 問診、カルテ力/コミュ力、思いやり/英語力 3つ全部が必要

 問診、カルテはドクター採点、その他は模擬患者採点

 英語力と発音、それが問題だ

 

次回以降はICE/CIS/SEPそれぞれの各論を書いていきます。

 

USMLE STEP2 CK〜概要+勉強法〜

少し間が空いてしまいましたが、続いてUSMLE STEP2 CKについてです。

 

日本の国試に相当するものですが、当然のごとく、遥かに難しいです。

しかし、STEP1に比べると遥かに勉強しやすいですし、日常の診療、国試勉強が非常に役に立ちます。

 

理由としては、STEP1ほど細かい知識は問われません(生化学の吐きそうな表など)

また、産婦人科、精神科、外科などSTEP1ではほとんど問われなかった内容が出題されますが、国試レベルの知識である程度対応できます。最近の国試マイナー科目は差をつけるべく重箱の隅をつつく問題が増えていますし、この点に関しては国試の方が難しいと思います。(外科の術式も聞かれません。)

 

①問題集+概要

USMLE World1択!!

STEP1で勉強した分、問題を読む、解くところまではいけると思います。

聞かれる知識も実践的なものが多いです。(D-dimerの肺塞栓症診断の役割など)

私はWorldとKaplan Lecture Noteで大学6年の国試直後に挑みました。

それ以外のものには手をつけずに行きましたが、結果は米国人平均点と1点差でしたので、余程高得点狙いじゃなければ、World、Lecture Noteだけで良いでしょう。

STEP1の点数が結局マッチングで大事なようですが、STEP2CKの方が点数が高いという噂もありますし、合格さえすれば良い試験でもなさそうです。なので、Worldは最低限しっかりやりましょう。

僕はWorldの解説のグラフ、表をすべて記録、解説の中で大事そうなところをWordに

1問1答形式で打ち込み、印刷して常に持ち歩き、暇さえあればいつも読んでいました。

STEP1の記事でも書きましたが、インプット、アウトプットの両方が必要です。

(国試のネット講座みたいですね( ^ω^ ))

 

②教材 オススメ順

1. USMLE World ★★★★★

https://uworld.com

CS以外の全ての試験のゴールドスタンダードです。

これなしでは試験は語れないでしょう。

 

 

2. イヤーノート★★★★★

言わずと知れた、日本の国試のバイブルです。

CKを解きながら読んでみると、こんなに詳しく書いてあるのかと驚きます。

正直、下記のCKの教科書よりもクオリティが高いと思います。

 

3. Kaplan Lecture Note ★★★★☆

5冊で30000円ほどするので、値段が高く、総ページ数が多いのがネックです。

しかも、あまり本番と相関していたのかどうか微妙です。

ただ、洋書の参考書ゼロというわけにもいかないですし、First Aidよりはできが

良いと思います。

 

4. ワシントンマニュアル ★★★★☆

個人的にかなりオススメです。僕は日本語版を使いました。各種疾患の治療方法が

メインに書かれており、非常にわかりやすく、インプットしやすいです。

図表も秀逸でした。

 

5. First Aid Step2 CK ★★★☆☆

最初に少し読みましたが、微妙だったのでLecture Noteに切り替えました。

あまり使っていないのでよくわかりませんが、それでも微妙だと思いました。

 

6. その他教科書(日本語)

次回記事にPPT形式でオススメ書籍を記載しています。

総合診療系や各分野の入門書(レジデントノート、総合内科マニュアル)などを息抜き程度に読むのもオススメです。

知識は様々な形態(英語、日本語、論文など)で取り入れたほうが強固なものに

なります。

 

③本番編

STEP2 CKの本番は鬼のように難しいです。

解きながら半分泣きかけてましたが、蓋を開けてみたら点数は問題ありませんでした。

手が回りにくい産婦人科、小児科が非常に難しく感じました。

時間もほぼほぼなく、各ブロック残り時間は数分、難しい挙句に問題文も長いので、

1ブロックごとにトイレ休憩+水分、糖分補給をしました。

試験会場、形式などはSTEP1と同じです。

解き終わった後の感想は「脳みそが溶けそう」の一言でした笑

 

次回記事で今回の内容をもう少し詳しくしたものを投稿してありますので、

そちらも参照してみてください!!

 

 

 

 

 

 

 

USMLE STEP1 〜まとめ資料〜

だいぶ間が空いてしまいました(^^;;

いままで書いたSTEP1情報+αをPPTにまとめました。

ぜひ参考にしてみてください。

なるべく網羅的にわかりやすく書いてあります。

わからないことなどございましたらコメント頂けたら嬉しいです。

 

https://www.slideshare.net/secret/hb3e72RtwURDtk

 

次回以降はCKについて書いていきます。